酸化グラフェンペースト
酸化グラフェンペーストは、グラフェンの酸化物の一種であり、鱗片状グラファイトを化学酸化および剥離プロセスを経て製造されます。表面にはヒドロキシル基（-OH）、カルボキシル基（-COOH）、エポキシ基などの酸素含有官能基が豊富に存在し、これにより多様な材料との高い親和性を実現し、幅広い産業分野での応用が可能です。現在、年間1,000トン以上の大規模量産体制を確立しています。
材料の特徴
- 高品質・高単層率
- プロセス安定性に優れ、製品純度99%以上、単層率90%超を達成。
- 柔軟な生産体制
- 成熟した製造技術により、粒径・官能基密度・粘度などのカスタマイズ生産が可能。
- 優れた機能性
- 高い表面活性と材料親和性を有し、複合材料設計の自由度が大幅に向上。
応用分野
酸化グラフェンペーストは、以下の領域で高度な機能性材料として活用されます：
熱管理製品：
- グラフェン熱伝導膜（電子デバイスの放熱効率向上）
- エアロゲル複合断熱材（建築・航空宇宙向け軽量断熱）
フレキシブルエレクトロニクス：
- フレキシブルグラフェン膜（曲げ可能なディスプレイ・センサー基板）
- 印刷エレクトロニクス用導電インク
新エネルギー製品：
- リチウムイオン電池用グラフェン導電剤（急速充放電性能向上）
- 水素貯蔵材料・燃料電池触媒担体
技術的利点
- 官能基制御技術：用途に応じて酸素含有量を5～40 wt%の範囲で調整可能。
- 高粘度ペースト化：溶媒（水・有機溶媒）配合により、塗布・成形プロセスに最適な流動性を実現。
- 産業適合性：連続バッチ生産ラインに対応し、コスト効率に優れる。
実用例：
5G通信デバイス用放熱シート、フレキシブル太陽電池電極、全固体電池用界面改質材など。
ペーストには豊富な官能基が含有され、顧客の要求に応じてカスタマイズが可能です。
