ニッケル加工材 N02201
材質記号
- 国際規格：UNS N02201
- 材質選定上の注意：高炭素版ニッケル200（N6）との炭素含有量差異（C≦0.02% vs 0.15% max）を厳密に区別し、使用環境（高温・腐食条件）に応じた化学成分・認証規格（ASTM B160/B161）を優先参照。
材料特性
- 超低炭素特性
- 炭素含有量 0.02%以下を保証し、高温環境（316℃以上）での炭化物析出・粒界腐食を防止。
- 優れた物理特性
- 熱伝導率：70 W/m・K（常温）
- 電気抵抗率：0.096 μΩ・m（純銅の約6倍）
- 高温安定性：融点 1435–1445℃、815℃以下でクリープ変形抵抗性を保持。
- 耐食性
- アルカリ環境：沸騰60%水酸化ナトリウム中での腐食速度 0.03 mm/y（SUS304比 1/400）。
- 還元性酸：塩酸・硫酸（非酸化条件）・フッ化水素酸に耐性（硝酸等の強酸化性酸は不適）。
- 機械的特性の調整性
- 焼鈍状態：引張強さ≧345 MPa、伸び≧30%
- 冷間加工後：加工硬化により引張強さ800 MPa以上を達成（プレス・スピニング成形対応）。
応用分野
- 伝統産業
- 化学プラント：苛性ソーダ蒸発器・硫酸輸送配管（耐食ライニング材）
- 食品/医薬：高純度食塩精製装置・バイオリアクター内筒（FDA認証適合）
- 航空宇宙：ロケット噴射器・高温センサー筐体（長時間熱サイクル耐性）
- 新エネルギー
- 二次電池：
- リチウムイオン電池極耳材（抵抗率 9.5 μΩ・cm、電解液耐性）
- 燃料電池用バイポーラプレート（pH2–3環境での耐食性）
- 原子力：制御棒支持構造材（中性子照射脆化低減）
- 太陽熱発電：溶融塩蓄熱システム配管（Cl⁻腐食抵抗）
- EV/ESS：バッテリーケース・放熱フィン（熱伝導率と軽量性の最適化）
製品形態
- 形状：管材（Sch40/80）、板材（t=0.5–50mm）、棒材（φ10–200mm）
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